自動組版/自動翻訳/翻訳支援システムよりも基本が大切が理由を紹介します。
マニュアル制作においては、さまざまなシステムが提供されています。
自動組版システム、自動翻訳システム、翻訳支援システムなど
制作会社は、頻繁に新しい仕組みを提案します。
それがビジネスですから当然ですが、
どこまで普及し効果があったについては疑問です。
それに振り回されても良い結果は出ません。
自動組版システム
マークアップ言語であるSGML、XMLを活用して、
レイアウト(DTP)を自動化する仕組みです。
SGMLやXML、大手企業を中心に導入されました。
自動車メーカーなど一部大手企業では、効果あったようですが、
多額の費用と時間を掛けた結果に対して、
期待した効果が得られた企業は多くないはずです。
自動組版を実現するためには、
システム操作に大きな負荷がかかるなどの問題があります。
費用・時間・人員を割くことができる一部の大企業でしか導入できません。
自動翻訳システム
AI技術によって言語翻訳を自動化する仕組みです。
翻訳作業の効率化に一定の成果を出しています。
AI技術の進歩で更に進化が期待できます。
しかし、正しい日本語文章が前提です。
間違った日本語、意味が分かりずらい日本語からは、
正しい翻訳は期待できません。
自動翻訳後のチェック修正に多くの時間が必要になります。
翻訳支援システム
対訳データベースを活用して過去に作成した翻訳文を活用する仕組みです。
- 翻訳者によって書き起こされた翻訳を、その原文とともに、各分野別・ユーザー別に用意されたデータベースに登録します。
- 過去にデータベースに登録された翻訳を、同じまたは類似の原文が出てきたときに自動的に引用します。
- 各分野別・ユーザー別の用語辞書を自動で参照し、画面用語などの表現を統一します。
そのため、表現の統一が非常に重要です。
同じ事柄を説明しているのに、表現が異なっていれば、システムは新規に翻訳が必要と判断します。
できるだけ作成済みの文章を活用することが、コストダウンにつながります。
同じ物を指しているのに、表記が異なったいても同じです。用語の統一も重要です。
スペースで位置を合わせ、センテンスの途中で強制改行、
そこでセンテンスが切れていると判断し、データベースを活用できません。
日本語のマニュアルの仕上がりレベルが大きな影響を与えます。
システムを導入して効果を出すためには、
3つの基本ができていることが前提となります。
•わかりやすい日本語が書くを知る
短い文章で書く、一文一義で書く、箇条書きを活用する、
誤解を招かない文章で書く、普通の言葉で書くなど。
中学生でもできますので、習慣にしてください。、
・正しい文章入力方法を知る
ワードなの基本ソフトの基本を学んでください。
書式スタイルの基本を身に付けてください。
スペースや改行での位置合わせはNGです。
•安全に関する知識(国際規格)について知る
製品を安全に使っていただきくために製造物責任法(PL法)、国際規格の基本を身に付けてください。
システムを導入すれば解決するは幻想です。
まずは、基本を身に付けてください。
この点に触れない業者にはご注意を!