タイトル・目次・枕文の大切さを認知心理学から考えてみます。
認知心理学には、メンタルモデルと用語があります。
人は何かしらの情報に接したときに、
まずイメージを描き、自分なりの理解を持ちます。
1.読者が理解できるタイトルを付ける!
読者は、自分が欲しい情報があるかを探すとき、目次を見ます。
どんな情報が載っているかわからない、ダメです。
- 点検1
- 点検2
- 点検3
これでは、何の点検かわかりません。 - 主電源を投入する前に点検すること
- 主電源を投入してから点検すること
- 操作電源を投入してから点検すること
これであれば何の点検かがわかります。
読者が知らない言葉、ダメです。
コンパイル、リダイレクト、インターラプト、リワインド
知らない人には何のことかわかりません。読む気が失せます。
読者を想定して、読者が理解できる言葉を使ってください。
どうしても読者が理解できないかもしれない言葉を使うときは、
あらかじめ解説をしてください。
2.枕文で概要を説明する!
タイトルの後に、この項目では何が書かれているか、
枕文・概要を書いてください。
「あ~こんな内容なんだ」と理解してから読むことができます。
何が書いてあるのかと思いながら読むのとでは、
大きく理解の差が生まれます。
3.理解は人によって異なることを意識する!
経験や知識は、人によって異なり、理解も違ってきます。
レベル違うタイトルの混在、ダメです。
[インストラクションマニュアル]
入門マニュアルとかチュートリアルマニュアルと言われるマニュアルです。
知識のない方や知識の少ない方など初心者が対象です。
[リファレンスマニュアル]
機能別マニュアル、目的別マニュアルと言われるマニュアルです。
個々の機能や作業内容を掘り下げて説明します。
すでにある程度の知識を持っている方が対象です。
読者に合わせたタイトルを付けてください。
インストラクションマニュアルでは、
- 運転を始めるときは
- 運転モードを変えるときは、
- 風向きを変えるときは、
- 温度設定を変更するときは、
- タイマーを使うときは、
等々、読者が理解できるようにしてください。
読者の頭にあるキーワードと製品の機能を組み合わてタイトルを付けてください。
リファレンスマニュアルでは、
- コンパイル機能
- リダイレクト機能
- インターラプト機能
- リワインド機能
等々、専門用語を使っても構いません。
誰が読むのかを意識することが重要です。
パソコンのマニュアルは、分冊するなどして上手く対応しています。
スタートガイドでは、読者が初心者であることを意識しています。
- ・このパソコンをお使いになる前に
- パソコンの使用環境についての注意
- パソコンの取り扱いについての注意
- 各部の名称について
- セットアップする
- セットアップの流れを確認する
- パソコンの準備をする
- Windows のセットアップをする
- インターネットに接続する
- 有線 LAN でインターネットに接続する
- 無線 LAN でインターネットに接続する
犬が近寄ってきたときの反応です。
- 犬にかまれた経験があると、恐怖感を持ち、逃げ出します。
- 自分でも犬を飼ってと、親しみを感じ、近寄ります。
私はそうして近づき噛まれて病院直行、それから犬が苦手です。(汗)
マニュアルも同じです。
トラブル発生したときの反応です。
- マニュアルを読んだが、役に立たなかった経験があると、
マニュアルを読まずに、サービスコールをしてしまいます。 - マニュアルを読んで対応できた経験があると、まずマニュアルを読みます。
読んでもらえるマニュアルを作ってください。
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