短期間で上達できるテクニカルライティング

コツを知れば短期間で上達します

【警告】事実を伝えているつもりが意見や感想を伝えていませんか?

正確に伝えることは、自分の意見や感想ではなく、事実を伝えることです。
正確に伝えなければ、結果が大きく変わります。
テクニカルライティングは、事実を正確に書くことが基本です。
しかし、ビジネスシーンで事実を正しく伝えていないライターが多くいます。

こんなとき、あなたはどう答えますか?
「A社との商談は、どういう状況ですか」

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◆悪いケース(A)

担当の方は、お忙しく中々お時間がいただけなかったのですが、
何度もアプローチして、先日ようやくお時間がいただけまして、
当社の提案を説明しました。
提案内容にもご満足いただけたと思うのですが、
後は部長の判断次第かと思います。

事実は、15分と短い時間しかいただけませんでした。
だから簡単にしか説明できていません。
十分に内容を理解いただけていない可能性があります。
事務的に「わかりました部長に報告します」と言われた。

◆悪いケース(B)

担当の方は、お忙しく中々お時間がいただけなかったのですが、
何度もアプローチして、先日ようやくお時間がいただけまして、
当社の提案を説明しました。
提案内容にもご満足いただけたと思うのですが、
価格的に厳しいと思っているようでした。後は部長の判断次第かと思います。

事実は、1時間と十分な時間をいただくことができました。
内容を十分に理解いただくことができ、内容にも満足いただけました。
しかし、価格面だけが引っかかっています。

(A)も(B)も結論をシンプルに伝えていません。
事実も正確に伝えていません。
そのため、正しい判断や次の指示ができません。

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◆悪いケース(C)

「はい、順調です。おそらく大丈夫だと思います。」

◆悪いケース(D)

「いいえ、上手く行っていません。おそらくダメだと思います。」

結論を端的に説明しているからOKでしょうか。
これは、事実ではなく自分の意見や感想だけを伝えています。
上司は、必ず聞きます。
「なぜ大丈夫なの?」「なぜダメなの?」

これに「ああ、そうか、わかった。」で終わる上司は問題です(汗)。

◆良いケース(E)

15分程度の短い時間での説明になりました。
提案内容を十分にご理解いただけたかはわかりません。
ご担当の方からは、わかった部長に報告すると言われました。

これは事実です。

上司は、この事実から次のように指示します。
再度アポイントを取って、十分な説明をする機会をいただきなさい。

◆良いケース(F)

1時間かけて内容を説明しました。
提案内容を十分にご理解いただけました。
提案内容は他社に比べて良い内容だと言われました。
だが価格的に競合他社より高いのでむずかしいかもしれない。
部長も同じ考えだと思うが報告する、言われました。

これは事実です。

上司は、この事実から次のように指示します。
内容が評価されているのであれば、契約できる可能性はある。
だから部長にアポイントを取って、先方の要望を聞いてきなさい。

自分の解釈・考えを伝えることは悪いことではありませんが、
脚色や省略をしないで、正確な事実を伝えてください。
あなたの意見や感想は、間違っているかもしれません。
しかし、事実は事実、間違いがありません。

「自分は、どう言ったのか」「相手は、どう答えたのか」
事実を正確に伝えてください。 

また、事実には説得力があります。

◆(A):この教材は、誰でもが学力向上します。難関大学合格の近道です。

◆(B):この教材を使った生徒100名の内、80名が難関大学に合格しました。

(B)は事実です。
80名が合格、20名が不合格だった事実を伝えています。
だから説得力があります。
20名が不合格だった理由を添えれば、更に説得力が上がります。