<その2:短く普通の言葉で書く>
- 短い文章で書く
- 一文一義で書く
- 箇条書きを活用する
- 長々した表現は使わない
- 誤解を招く、高尚な言い回しは使わない
中学生レベルの簡単な文章を書けばよいことを書きました。
読みやすくするために、少し気を配って欲しいことがあります。
1. 能動態と受動態を使い分ける
・[戻る]ボタンが押されると、ホーム画面を表示します。
・[OK]ボタンが押されると、データを書き換えます。
⇓どちらも間違いではありませんが、
・[戻る]ボタンを押すと、ホーム画面が表示されます。
・[OK]ボタンを押すと、データが書き換えられます。
- ユーザー使用者の行為は能動態
- 機械や装置の動作は受動態
手順でも同じです。
1.[戻る]ボタンを押します。
・ホーム画面が表示されます。
1.[OK]ボタンを押します。
・データが書き換えられます。
2. 否定文は肯定文に置き換える
否定的な表現は使用者が不安になります。
・画面が表示されいる状態で、
メインスイッチを切断しないでください。
どうすればよいのかを具体的に書くと安心します。
・[画面消去]キーを押して画面を消灯してから、
メインスイッチを切断してください。
3. 「など」を使わない
カミナリ警報が出ている地域は、石川県、福井県、富山県などです。
と言われるとどうですか。
もし新潟県に住んでいる方が見ると、
など?新潟県も入るの?と思います。
技術文書では、あいまいな表現「など」は使わないでください。
4. 同じ語句はわない
一文内に同じ語句があると読みづらくなります。
パラメータの種類は、全部で5種類です。
⇓
パラメータは、全部で5種類です。
設置する場所は、直射日光が当たらない場所を選んでください。
⇓
直射日光が当たらない場所に設置してください。
写真を印刷するときは、専用用紙に印刷してください。
⇓
写真は、専用用紙に印刷してください。
or
写真を印刷するときは、専用用紙を使ってください。
少し文を変えてスッキリさせてください。
5. 読点を上手く使う
読点は文を読みやすくするだけでなく、
係受けをハッキリさせる役割があります。
生産性向上に貢献する〇〇〇〇機能と■■■■機能
(貢献するのは両方?片方?わかりません)
⇓
生産性向上に貢献する、〇〇〇機能と■■■■機能
(貢献するのは両方とハッキリします)
5. 「行う」に注意する
実験を行う ➡ 実験する
処理を行う ➡ 処理する
製造を行う ➡ 製造する
この表現は間違っていませんが、
技術文書ではまだるっこしく感じます。
6. 「から」と「より」
B点より15㎝離れた位置に設置してください
⇓この表現は間違っていませんが、
B点から15㎝離れた位置に設置してください
- 「から」は比較
- 「より」は比較
※「より」は、少し古臭い感じもします。
7. 文末の表現は統一
ですます調など、文末の統一は当たり前ですが、
長い技術文書では、見過ごされることがあります。
- ~しても構いません。
- ~しても問題ありません。
- ~することも可能です。
このような混在、時折見かけます。
どれもむずかしい内容ではありません。
しかし、意識しないとやってしまいがちです。
パソコン、特にワードのスキルはライターには必須です。
書式スタイルを使えることが大切です。
スペースや改行で位置を揃えているのであれば注意が必要です。