安全に製品を使うことができるように、安全注意事項の記載は重要です。
安全注意事項をどのように取扱説明書に記載するのかを紹介します。
正しく記載しなければ、製造物責任法(PL法)でいう指示・警告上の欠陥となります。
(製造物責任法(PL法)は別記事を参照ください)
製品から除去できない危険について、その危険を防止・回避するための情報を提供する責任があります。
- 取扱説明書で安全注意を喚起すること
- 警告ラベルを製品に貼ること
目次構成:消費生活用製品(民生品)
一般的な民生品の目次構成です。お手元にある家電製品の取扱説明書をご覧ください。
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表紙
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重要事項説明
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商品説明
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各部の名称
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安全上のご注意(危険、警告、注意)
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使用方法(組立方法、取付方法)
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お手入れの仕方
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故障かなと思ったら
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修理の窓口
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保障規定
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製品仕様
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責任主体表示
危険、警告、注意だけでなく、
禁止事項:してはいけないこと
強制事項:必ずしなければならないこと
が書かれている場合も多いです。
目次構成:工業用製品(産業機械の例)
一般的な工業製品の目次構成です。
工業製品(特に産業機械)の取扱説明書は、ページ数も多くなります。
製品の特性上、安全注意事項も多く記載されます。
- 表紙
- はじめに
- 機械の使用目的
- 作業資格について
- 機械の廃棄に関して
- 仕様銘板位置について
- 1章 安全に関する注意事項
- 2章 据付
- 3章 操作
- 4章 プログラミング
- 5章 保守
取扱説明書の冒頭部に安全情報をまとめます。その内容は、下記です。
- 全般的な安全注意事項
- 作業別の安全注意事項(設置、準備、操作、保守など作業項目別)
- 危険区域に関する情報
- 安全機器に関する情報
- 警告ラベルに関する情報
- 残留リスクマップとリスク一覧
そして、冒頭の記載と重複しても各項目に安全注意事項を記載しています。
安全注意事項は、目立つように囲みをしたり、太字で記載します。
警告ラベル
危険、警告、注意を区別した警告ラベルを製品に貼ります。
取扱説明書にも、警告ラベルの種類や位置に関してを記載してください。
その際は、下記の注意事項を記載します。
- 警告ラベルは大変重要ですので、損傷したり、取り外したりしないこと。
- 警告ラベルは、ハッキリと見えるようにいつでもきれいにしておくこと。
- 警告ラベルが剥がれたり、紛失したり、読みにくくなったらすぐに当社に連絡すること。
※警告ラベルも製品の一部です。部品番号を記載してください。
注記:
サインや文字の大きさは、危険な箇所から適切な距離を確保した位置から識別できることが必要です。
注記:
図記号、ISO7010、ISO7001、ISO7000などに規格されていますが、確実にその意味が伝わるデザインであれば許容されています。